映画『日本のいちばん長い日』で日本の戦後史を学ぶ。1945年を徹底解説!!

分析・解説

 2015年に公開された映画『日本のいちばん長い日』。この映画は、『映画.com×日本のいちばん長い日』というウェブサイトの特集で断言されているのですが、歴史勉強のための映画ではありません

 1945年8月14日に日本がポツダム宣言を受諾したその前にあった出来事と、そこに関わった人間たちのドラマが描かれています。事件に関わった人たちがどのような思いであったのかというドラマ・サスペンス映画なのです。

 しかし、この年にどのようなことが起きていたのかを知ることは大事なことだと思います。そこで今日はこの記事で、映画で描かれていた日本の現代史をまとめて紹介したいと思います!!

 

第二次世界大戦と日本

 第二次世界大戦は1939年にドイツ軍がポーランド侵攻したことから始まりました。この戦争は枢軸国(日本・ドイツ・イタリア)vs 連合国(アメリカ・イギリス・ソ連・中国・フランス)の戦いです。

 アメリカとソ連が一緒のグループだということに疑問を持っている人もいるかと思いますが、これは朝鮮や東南アジアなどを占領していた日本軍の武装解除という目的で一致していたためです。戦後になって、世界の指導権をめぐって対立していきます。

 日本は一億玉砕の徹底した抗戦を続けていましたが、1945年8月14日ポツダム宣言受諾による、日本軍の無条件降伏によって、第二次世界大戦の終わりを迎えます。

 映画『日本のいちばん長い日』(2015)では、このポツダム宣言受諾までの出来事と人間ドラマを描いています。

 

ポツダム宣言の見解ちがい

 第二次世界大戦中から、平和維持と国際秩序を目的にした話し合いが世界で行われていました。その中で日本軍に無条件降伏を求めたのがポツダム宣言です。

 このポツダム宣言が発表されたのは7月です。ポツダム宣言の内容についてはものすごく省略していますが以下のようなものでした。

  1. 軍国主義勢力(国民をだましてまで戦争に導いた権力者)の一掃
  2. 平和な政府が樹立するまで日本本土の占領
  3. 植民地の放棄
  4. 武装解除
  5. 戦争犯罪者を罰する
  6. 民主主義へ などなど

 これを受諾しない場合は、本土決戦つまり、完全な武力行使で日本を倒しに行くことになります。

 映画にも描かれていた通り、これを目にした政府の人たち日本軍では、異なる見解を示していました。

 陸軍などの軍部の見解としては、本土決戦を主張。ポツダム宣言を受諾するタイミングは今ではないと主張しています。それに対して政府の見解としては、比較的受け入れる立場をとっていたように見えます。

 両者とも一致していた考えは、天皇をトップとした国家体制(国体護持)の維持のみです。国体護持は、現在(戦後)の天皇の在り方と全く異なっているので、映画で確認してみてください!

 戦後、マッカーサーらによって大日本帝国憲法の改正が要請され、日本の憲法は新しく改正されました。そのため現在は、天皇象徴性を取っています。天皇は日本国と国民の象徴であって、国政の機能はないものになっています。

 軍部と政府の見解に一部、不一致があったということもあって、日本はポツダム宣言の回答が遅れてしまいます。それにとどめを刺したのが、8月6日の広島と9日の長崎の原爆投下、8月8日のソ連の宣戦布告です。

 陸軍はこれでもなお本土決戦を主張していました。しかし、昭和天皇は「聖断」によって受諾を決定しました。

 

玉音放送で国民へ

 昭和天皇の「聖断」によって、日本のポツダム宣言の受諾が決定しました。聖断とは「天皇が下す決断」のことを意味し、これは天皇の権力が強い当時の体制において、非常に強い力を持ちます。天皇がポツダム宣言を受諾したことによって、本土決戦は沖縄のみに留まりました。

 戦時中の日本は「一億玉砕」といったスローガンを掲げてまで、軍国主義をとっていました。しかし、それが急に日本の無条件降伏となったら、国民の混乱は想像もできません。

 そこで国民を納得させるためにとられた手段が、8月15日のラジオ放送「玉音放送」です。天皇が読み上げた詔書(しょうしょ:一般に公示される天皇の意思表明)を録音して、国民にこれらのことを知らせました。

 天皇の力を借りるほかに、国民にこのことを伝える手段がなかったのです。映画ラストのラジオ放送は天皇が国民に伝えている場面なのです。

 

miniまとめ

 日本は1945年8月14日以降、社会や生活が一変していきます。戦後に襲い掛かってきたのは大きすぎる改革です。GHQによる憲法改正に、財閥組織の解体、教育改革、労働改革、農地改革…

 それだけでなく、国民の生活は食糧不足にハイパー・インフレーションとどん底でした。

 しかしながら、少しづつ日々の日常にわずかながらの光がやってきて、今の生活になっていきます。8月14日の敗戦は日本人の価値観を一変させたのです。

 その日に生きていた人は、どのような気持ちで生きていたのか。ただ歴史を語っているのではない映画が『日本のいちばん長い日』(2015)だと私は思っています。

 でもまずは何があったことを知ることも大事だと思います。今日は、なので歴史の流れを中心に記事を書かせていただきました。最後まで読んでいただきありがとうございます!!

 

【参照】

全ての画像:フリー素材

映画.com 特集:https://eiga.com/official/nihon-ichi/ 2020年8月17日取得

【参考文献】

もういちど読む山川日本戦後史, 2016, 山川出版社, 老川慶喜著

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