2016年に公開され、あの人気映画『ラ・ラ・ランド』同様、大注目となった映画『ムーンライト』。第89回アカデミー賞作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞した作品です。
今回はそんな『ムーンライト』のあらすじから、知れば知るほど面白くなる知識までをまとめてわかりやすく紹介したいと思います!
あらすじ
物語の舞台はフロリダのマイアミの近くにあるアフリカ系のストリート街。主人公は幼い時からいじめのターゲットにされてきた少年シャロン。そんな黒人少年シャロンの成長に焦点を当てた感動作です。
制作会社は…⁉
”プランBエンターテインメント”という映画制作会社をご存知だろうか。この会社は2001年にブラッド・グレイ、ブラッド・ピット、ジェニファー・アニストンの三人で設立した映画制作会社です。2006年からはブラッド・ピットが所有者となって経営しています。
代表作は、アカデミー賞9部門ノミネートされた『それでも夜は明ける』、スペースアクション超大作『アド・アストラ』、いつまでも人気な『チャーリーとチョコレート工場』などのヒット作!
ブラッド・ピットのこんな一面もチェックですね!
⚠以下ネタバレありです。
この物語は半分実話!?
この映画はマイアミ出身の作家、タレル・アルヴィン・マクレイニーが22歳のときに書いたとされる”In Moonlight Black Boys Look Blue”が原案となってつくられました。
この物語は、作者の自伝的な物語となっているため映画の後半部分(ⅲ.Black)を除いては、作者の実体験をまとめていると考えていいようです。
この映画の監督・脚本を手掛けたバリー・ジェンキンスは、フロリダ州マイアミのリバティ・シティで生まれて育っています。作家のタレル・アルヴィン・マクレイニーも実はリバティ・シティ出身。お互い知らずに同じ街で、同じ小学校で幼少期を過ごしていたことになります!!
つまり、あの映画のワンシーンのような場面に監督と原作者がすれ違っていたかもしれないのです!」 そう考えるとこの映画は作られるべくして作られたと感じませんか??
父親的存在フアンの謎
シャロンの幼少期に焦点を当てたエピソード【ⅰ.リトル】ではお金持ちっぽい黒人男性フアンとの交流による成長が描かれています。シャロンにとってのフアンは泳ぎを教えてくれたりする父親的存在です。
しかし、彼は次のエピソード【ⅱ.シャロン】から一切出てこなくなってしまいました。物語の中で「殺された」「死んだ」という情報しか与えられず、あまりにも不自然な展開になっています。
しかし、ここにも大きなポイントが存在します!
フアンの死ついて描かなかった理由は、タレル・アルヴィン・マクレイニーが『描きたくなかった』からということです。
実際、映画と同じように死んだということしか伝えられなかったらしいです。また、この表現方法に父親に対する思いが詰まっているのかもしれないですね。
ちなみに、彼の実在する父親的存在(映画内ではフアンと表現)は、「Blue」という人物であるそうです。もしかしたらすると原題の”In Moonlight Black Boys Look Blue“にはリスペクトが詰まっているかもしれないですね。
薬物中毒の母
脚本の形にもつながるのだが、脚本は監督バリー・ジェンキンスと、原作者タレル・アルヴィン・マクレイニーが受けた同じような家庭環境を反映するものとなっています。
シャロンの母の描写は、実際に薬物依存に苦しんだ両者の母をもとにしているそうです。
⭐まとめ
映画には今作のように元の内容からのすばらしさに加えて、知れば知るほど面白くなるものが多く存在します(噛めば噛むほど味が出る白米のように)。
映画見た後は解説を見て、もう一度映画を観るのも違った面白さがあります。その一連の流れにこのサイトを開いてくれればとても嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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