『運び屋 / THE MULE』を分析してみた! カメラワークを学ぼう!

分析・解説

 2018年に公開された、クリント・イーストウッド主演×監督作品『運び屋』(原題:THE MULE)。タイトルのように麻薬を運ぶ伝説の運び屋の物語である。驚くべきことは、これが実話だということ。そんな実話をイーストウッドが主演としてどう演じるか、監督としてどう表現するのかが注目ですね!

 今回はそんな『運び屋』を特にカメラワークに注目して映像分析をしてみたいと思います! メインは分析のため、ネタバレありです。まだ観てない方は観てから記事を読んでくださいね!!

 

分析:カメラワーク🔎

 今日は分析に興味がある人向けに、カメラワークで監督の意図を読み解く方法を『運び屋』の映画を観て、解説していきたいと思います! 分析も、映画考察と同じように正解があるわけではなく、楽しみ方を広げるためのものであるため、難しいことは考えずに一緒に分析して楽しみましょう!

Q. 問題提起

 イーストウッド演じるアール・ストーンが麻薬を運ぶとき、大胆なロングショット(人物ではなく周りの景色に注目が行くようなショット)を使っていたのには理由があるのでしょうか? また、映画では珍しい超広角レンズを使っての撮影の意図はいったい何なんでしょうか?

A. 考察・分析

 ロングショットと超広角レンズを使うことによって、人間の大きさではなく自然の大きさ、つまりイーストウッド演じるアール個人では立ち向かうことのできない環境の大きさを表現していると思います。

 実際、イーストウッドが第八回目の薬物運びを行っているとき、超広角レンズが初めてつかわれていました。なぜわざわざ、魚眼のような超広角レンズを使って撮影したのでしょうか。たまたまの訳がありません。絶対にメッセージ・意図が込められています!

 このようにカメラの使い方によって、さまざまな観客に与える心理効果が見られます。具体例をとりながら、この問題提起について理解を深めていきましょう!

写真①

 この写真はIphoneで撮影した、皆さんが普段から撮るようなサイズの写真です。次の写真はGoproで撮影した超広角の写真です。

写真②

 全く印象が違うのが見て取れるでしょう! このようにカメラの使い方のよって観客が受け取るイメージが変わってくるのです!写真①では間違いなく写真の主人公は被写体である著者でしょう。それに対して写真②では主人公が風景になっています。

 映画の撮影者はカメラの効果を利用して、どこにカメラの位置を置いてどのように撮影するのかを監督の意図と照らし合わせながら撮影しています。

 映画『運び屋』のハイウェイのシーンでは、主人公がイーストウッドではなく風景に向けられています。これによって観客はイーストウッド演じるアールではなく、周りの大きさに注意が向くように計算されています。

 イーストウッドが運びの回数を重ねるたびに、自分の意志で(人生の)運転をしても、周りの大きさによって、もうどうしようもないことの暗示されているのではないでしょうか?

 それに加えて、魚眼のような超広角レンズで角に行くほど丸くなるような撮影方法がとられています。

DCIM\100GOPRO\GOPR0104.JPG

 角(端)に画面が動くと、画像が丸みを帯びてきます。これは、飲み込まれて行ってるイーストウッド自身を表現しているのではないでしょうか?? 

 

miniまとめ

 このようにカメラ一つで様々な効果が見て取れます。もう一度『運び屋』を観るときや、ほかの作品を鑑賞するときにカメラワークに注目してみてみてください!!

 なぜ、この撮り方をしているのだろうか、と自分で考察・分析するのもおすすめの映画鑑賞方法です!! 映画を楽しむことを忘れずに、頭の片隅にでも入れてくれたらうれしいです!!

 最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!! 

 

【参照】

記事中ハイウェイの画像:フリー画像

その他写真:著者撮影

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